体験談の範囲勤務先の会社名、地域、細かな時期、扱った商材は身元特定を避けるため伏せています。金融機関→SaaS→SIerという流れと年収推移は実体験です。
金融機関では法人・個人営業を経験しました。顧客と長く関係をつくる仕事には手応えがありましたが、30代半ばを前に、この先も通用する経験を増やしたいと考えるようになりました。そこで34歳でSaaS企業の法人営業へ移りました。
金融機関約520万円
→SaaS企業約470万円
そのまま使えたのは「金融知識」だけではなかった
- 経営者・決裁者との関係構築:短期で売り切らず、信用を積み重ねる
- 課題の仮説化:顧客の言葉だけでなく、背景から提案テーマを組み立てる
- 社内外の調整:関係者の違う利害を整理して案件を前へ進める
- 長期案件の管理:次の行動、決裁、期限を落とさず追う
異業種転職で大事だったのは「金融の商品を売っていました」で終わらせないことでした。顧客、課題、提案、関係者、結果の順にほどくと、別の商材でも再現できる部分が見えます。
一方で、最初から分からないことも多かった
IT・SaaSの用語、サービス提供の仕組み、商談の進め方は別物でした。経験者と同じ知識があるふりをせず、分からないことを早く聞き、顧客の業務とサービスの接点を自分の言葉で説明できるまで整理する必要がありました。
「営業経験があるからすぐ活躍できる」と考えると苦しくなります。営業の基本動作は持ち運べても、新しい業界の学習期間は必要です。
年収50万円ダウンを受け入れた理由
目先の条件だけを見ればマイナスです。僕は、IT商材の提案経験を得られるか、数年後に選べる仕事が増えるか、生活が回る金額かの3点で考えました。結果的に、その経験が38歳でSIerへ移る時の材料になり、年収は700万円台へ上がりました。
後から上がったから、下げる転職が正解だったとは言い切れません家計、家族、求人市場、学べる内容は人によって違います。「将来上がるはず」だけではなく、上がらなかった場合も暮らせるかを先に確認すべきです。
金融営業からSaaSを目指す前のチェック
- 法人・個人、顧客規模、決裁者、商談期間を数字で整理する
- 目標達成率だけでなく、達成までの行動を説明する
- SaaSへ移る理由を「成長業界だから」で終わらせない
- 下げられる年収と、戻したい期限を家計から決める
- 応募前に複数求人を見て、求められる経験の共通点を探す
まとめ:異業種へ持っていくのは商材名ではなく、営業の動作
金融営業の経験は、SaaSでそのまま使える部分と、学び直す部分があります。両方を分けて話せれば、「未経験だからゼロ」ではありません。年収や肩書だけでなく、次の3年で増える経験まで含めて判断するのが、僕の一度目の転職から得た教訓です。